今回は、コンサルティング業界への転職を検討している方のお役に立てるよう、業界についての基礎知識をまとめました。
1.コンサルティングファームの種類とは?
2.コンサルティングサービスの市場はこれからどうなる?
3.実際に転職した人はどうだったの?
4.おわりに
1.コンサルティングファームの種類とは?
コンサルティングファームといっても、大手・外資・戦略・総合・ITなどさまざまな種類があります。就職・転職を考えるときには、社名だけではなく、「自分は何がしたいのか?」「今後どんな経験をつみたいか」といった視点で、応募する企業を選んでみましょう。
種類
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主な領域
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主なファーム
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戦略系
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大手企業の中長期戦略
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アーサー・D・リトル、A.T.カーニー、ドリームインキュベータ、ベイン・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ローランドベルガー 等
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総合系
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事業戦略、デジタル、テクノロジー
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アクセンチュア、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、クニエ、KPMGコンサルティング、シグマクシス、デロイトトーマツコンサルティング、ベイカレント・コンサルティング、PwCコンサルティング 等
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IT系
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IT戦略、システム刷新
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IBM、アバナード、NTTデータ、ガートナー、タタ・コンサルタンシー・サービシズ、TIS、フューチャーアーキテクト 等
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ビジネス系
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IT戦略、事業開発
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アビームコンサルティング、イントループ、キャップジェミニ、スカイライトコンサルティング、レイヤーズコンサルティング 等
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M&A、FAS
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企業/事業の買収、売却
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EYトランザクションアドバイザリーサービス、KPMG FAS、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー、PwCアドバイザリー 等
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総合研究所、シンクタンク
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市場調査、経営コンサルティング
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大和総合研究所、日本総合研究所、野村総合研究所、富士通総合研究所、みずほ情報総合研究所、三菱総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティング 等
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組織人事系
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人事戦略、組織改革
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コーン・フェリー、マーサージャパン 等
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事業再生系
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業績不振企業の事業再生
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IGPI(経営共創基盤)、ジェイ・ウィル・パートナーズ、フロンティアマネジメント 等
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中小企業向け
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中小企業のM&A、事業承継
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タナベ経営、ビジネスコンサルティング、船井総研、山田コンサルティンググループ 等
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2.コンサルティングサービスの市場はこれからどうなる?
転職を考えるにあたり、やはり気になるのは業界の未来のこと。コンサルティング市場はこれからどうなっていくのでしょうか? 今後のコンサルティング業界のトレンドをみていきましょう。
IDCジャパン株式会社によると、ビジネスおよびITコンサルティングの国内市場予測は、2019年時点で前年比7.3%増(8,217億円)になったとみられ、2024年には1兆円に達するとされています。
特に企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)拡大の需要が増し、クラウド、アナリティクス、モビリティ、IoT、AI、サイバーセキュリティに関連する市場は、2019年になんと前年比36.3%増(967億円)になったとみられています。
特にデジタル関連のコンサルティングサービスは、今後も高成長が期待できるでしょう。
3.実際に転職した人はどうだったの?
では実際にコンサルティングファームに転職した人はどうだったのか、ここでは私自身が過去に転職の支援をさせていただいた、総合系コンサルにご転職された方3名のコメントをご紹介します。
それぞれのキャリアや転職先となったコンサルティングファームの特性によって、転職後の待遇、仕事内容はさまざまです。リアルな意見として、参考にしてみてください。
・30代男性(IT/メディア業界コンサルタント)
入社後最初に参画したプロジェクトは、これまでの経験と異なる内容でしたが、2つ目以降のプロジェクトでは、自分が得意な業界を担当し、とても面白い案件に参画できているので、非常に満足しています。20代のときはコンサルティングという仕事のイメージを漠然としか捉えられていませんでしたが、コンサルティング業界に転職して良かったです。
・30代女性(デジタルトランスフォーメーションコンサルタント)
前職では、実績を出してもなかなか評価も得られず、年功序列な会社だったので昇進の機会もあまりありませんでした。今の仕事では自分の専門性を活かすことができ、しっかり評価してもらえています。年収もアップしたので、母と旅行に行きたいです。
・20代男性(テクノロジーコンサルタント)
第二新卒でコンサルティング業界に転職しました。自分としては分析や提案ができると思い入社したのですが、実際は基幹システム案件に入り、前職のIT企業にいたときと変わらない気がします。将来的には経営戦略を目指しているので、もっと上流の案件に入れるようにしたいです。
4.おわりに
今回は、コンサルティング業界の基礎知識について書いてみました。記事を読んでいただき、「興味がある」「コンサルタントになりたい」と思っていただけた方は、是非ご相談ください。
特に次のポイントに当てはまる方は、コンサルへのご転職に向いているかもしれません。
・コンサルタントになりたいという意欲がある
・数字に強く、分析することが得意
・自分の考えを明確に言える
・プレッシャーの高い状況でも冷静に判断できる
・自分の強みを持っている
・リーダーシップ力がある
”おわりに”ではなく、これがみなさまのキャリアの始まりとなり、それぞれが理想とするゴールに近づけるよう、一緒にサポートして参りたいと思います。
高橋 洋子 / Yoko Takahashi
Team Manager
Technology Team, Randstad Professionals
【プロフィール】
カナダに9年間在住。 帰国後、IT企業にてソリューション営業として外資系企業を担当。
その後ランスタッド株式会社テクノロジーチームにコンサルタントとして入社し、現在は2つのチームのマネージャーとして、IT/コンサルティング領域を担当しています。
プライベートでは2児のママ。
https://www.linkedin.com/in/takahashiyoko/