日本の採用コストは海外と比較にならないほど高い!

なぜ日本の採用コストは高いのか?

 こんにちは。ランスタッドソースライト事業部の杉浦進哉(すぎうらしんや)と申します。
私たちのRPO(採用代行)サービスは、採用のプロフェッショナルが効率・効果的な方法で企業の採用を成功に導くことを目的とし、様々な企業の採用活動のサポートを行っています。
RPOサービスのメリットとして、「リファーラル、ダイレクトソーシングなどドライブし、採用コストの軽減を実現する」という一面があります。今回の記事では、日本の採用コストの現状とRPOが担える役割についてご説明いたします。


外資系企業や海外のVIPから良く以下のようなことを耳にします。
「日本の採用マーケットのコストは他国と比べても圧倒的に高い。それが何故なのか理解が出来ない‥‥」と。

では、日本の転職マーケットはどのようになっているのでしょうか?
以下の数値と表は、官公庁の調査資料の抜粋となります。

 

年間で351万人の転職者・・・過去10年間で最多数、全就業人口の5.2%(総務省:労働力調査2019)

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増加傾向が続く転職者の状況 ~ 2019 年の転職者数は過去最多 ~(総務省統計局

 

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労働政策研究・研修機構 国際労働比較2019 P.156

上記の「平均勤続年数、日本は全体平均12.1年・・・アメリカ:4.2年、韓国5.9年」の背景として、複合的な理由がありますが、主な要因としては以下が考えられます。

  • 国内労働人口の減少傾向
  • 終身雇用制度の存在(勤続年数があがれば、報酬があがっていく)
  • 転職に対する背徳感の文化(転職はネガティブ、逃げの選択と捉えがちな文化)
  • プロのリクルーターが少ない
  • 企業側の転職者の受入れ体制が未熟
  • 転職というリスクをとるチャレンジへの不安

また分かり易い例としては、転職の入職経路の差があります。

 

入職経路の差

他国と比較して入職経路の差として目を引くのは、「公的機関」「SNS」「リファーラル」の3つとなります。

  1. 公的機関を利用した転職:21%
    ⇒現職を退職してから、次の仕事を探すという傾向

  2. 日本でのSNSを利用した転職:2%
    ⇒自分の情報を開示して、転職の勧誘を受けることに消極的な傾向

  3. 日本でのリファーラル(同僚、知人からの紹介)による転職:20%
    ⇒知人からの口説きや声掛けにより、転職を検討する

上記の入職経路ごとの推察から、転職者側においても能動的な転職活動よりも受動的な転職活動の方が転職する本人も受け入れやすく、決意しやすいのかもしれません。

能動的に転職マーケットで活動している対象者が少ない以上、結果的に、若手で優秀あるいは即戦力で活躍できる人材となると、成果報酬のみが発生する人材紹介サービスの活用という採用手法は大きなソリューションのひとつであることは間違いありません。

 

国内外の人材紹介サービスの手数料の差

  • 日本の人材紹介サービス:紹介手数料 1件につき年収の30-35%程
  • 海外の人材紹介サービス:紹介手数料 1件につき年収の10-20%程

日本の人材紹介サービスの成果報酬は一見、海外のそれよりも高いと感じますが、日本における採用段階での基準の高さ、登録者へのコンサルテーション、カウンセリングなど、海外よりも幅広い業務を担当していることもコスト構造の一因と言えます。


RPO(採用代行)サービスの導入検討ポイント

採用チームコストの変動費化

ご周知のとおり、採用には繁忙期と閑散期が存在します。それは定期採用の新卒でも顕著ですが、中途採用においても同様に言えます。繁忙期と閑散期に適切な人員体制で採用活動を行うことが、品質およびスピードを維持する秘訣でもあります。その際にすべて社員で体制を整えるのは困難となる企業様が多く見受けられます。採用チームの固定費UPは難しいものです。

計画的な変動費としてRPO(採用代行)による体制増強を活用することで、繁忙期への対策が行え、採用がネックとなる業績影響を最小化することも人事側の大切なオプションであると考えます。

 

コスト削減

過度の人材紹介サービスへの依存は採用経費の高コストおよび自力での再現性の低さを証明します。一方で、最少の採用チーム人員で計画を実行できるというメリットがあります。これは採用業務の一部を成果報酬型でアウトソーシングしている費用も支払っていると考えた方が良いでしょう。

年間採用数がある程度の人数であれば、RPO(採用代行)というアウトソーシングの導入により、人材エージェント利用比率を軽減化することで、RPO外注費を吸収し、コストを抑制していくことが可能です。

 

応募者増加

優秀な人材や若手の人材と、現場部門からの希望をクリアする応募者を集めるのには、かなりの苦労を要します。上記のような採用活動を兼任で担当されておられる人事の方も多いでしょう。兼任が悪いわけではありませんが、どうしても採用に割ける時間に限りがあるため、会社・職種の募集原稿の見直しや、人材紹介会社への情報提供量に限りがあります。一方で、転職者やエージェントには無数の求人がありますので、その中で埋もれてしまうことが多々あります。

RPO(採用代行)というアウトソーシングの導入により、門戸を開いているマーケットへ状況を正しく伝えることで、その門への気づきや興味を喚起し、より多くの応募者を集められます。

 

RPOと人材紹介の違い

まだまだRPOサービスの検討および導入において、上記だけでは語りきれませんが、参考までに、RPOサービスと人材紹介サービスの使い分けに適した目安を整理した一覧を以下にまとめました。

項目 RPOサービス 人材紹介サービス
採用規模 自社体制にもよるが、年間50名以上採用するならば検討価値あり 自社体制での運用が前提となるので、依頼職種やグレード(等級)を明確にして依頼すべき
応募者の増加に繋がる採用活動 複数の募集チャネルを利用するので効果的 得意分野があるので、確認した上での求人の依頼が必要
選考スピード 日程調整など採用事務も業務範囲内
※社内調整などの雑務により、選考スピードが鈍化してしまう企業は多数
ダイレクトソーシング 中期的にも知見あるプロが実行することでより高い成果が生まれる
納期スピード プロジェクトメンバーのアサインを含め、立上げまでに時間を要する 既にタレントプールのある人材紹介サービスを利用するのが最も効果的

 

RPOサービスの価値は少しでも伝わりましたでしょうか?

上述した通り、「採用人数が多く、採用活動が大変・・・。ダイレクトソーシングを強化したい!」などの課題をお持ちの方には、RPO(採用代行)サービスのご利用は最適です。

RPO(採用代行)サービスの具体的な料金についても資料にまとめましたので、こちらからダウンロードしてご覧ください。

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杉浦 進哉(すぎうら しんや)
ランスタッド ソースライト事業本部  シニアマネージャー

1998年大学卒業後、内資採用コンサルティング企業へ就職。
以来、23年間、クライアント企業の新卒、中途、パートアルバイト採用の企画立案、実行を担当。
同社、事業責任者、役員を経験し、2016年ランスタッド㈱、RPO事業部(現ソースライト事業部)の立上げに合流。クライアントへのサービス提案から、プロジェクト運営管理を幅広く担当。

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